【7月3日 AFP】ロシアで1日に投開票が行われた憲法改正の是非を問う国民投票で、中央選挙管理委員会(Central Election Commission)は2日、賛成率が77.92%になったとの最終開票結果を発表した。憲法改正案にはウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領の2036年までの続投を可能にする条項も盛り込まれており、選管はロシア国民が改憲を圧倒的に支持したとしている。

 投票率は約65%。憲法改正案には最低年金支給額の保障や同性婚の事実上の禁止など、保守的で大衆向けの政策が盛り込まれていたが、プーチン氏にとってとりわけ重要なのは大統領の任期をリセットする条項だ。

 プーチン氏は2024年の現任期満了後もさらに2期の続投が可能になり、反対派はプーチン氏を終身大統領とすることを可能とする策略だと批判している。

 ロシア政府は投票率を上げるためあらゆる手段を講じた。期日前投票により投票期間を1週間近くに延ばしたほか、投票最終日となった1日を国民の祝日とし、投票と引き換えにアパートの部屋や車などの賞品を用意。16万3000人以上の有権者を対象とした政府系の出口調査では、賛成が76%に上っており、承認はほぼ確実とみられていた。

 プーチン政権批判の急先鋒(せんぽう)で野党勢力指導者のアレクセイ・ナワリヌイ(Alexei Navalny)氏は、改正への支持が圧倒的との中間結果が明らかになった時、現実を反映していない「大いなるうそ」だと表現した。

 映像前半は首都モスクワの投票所で、国民投票の投票を行ったプーチン氏、1日撮影・提供。後半は開票作業、1日撮影。(c)AFP