【7月2日 AFP】英国の音楽ライブ事業を新型コロナウイルスによる壊滅から救おうと、エド・シーラン(Ed Sheeran)、ポール・マッカートニー(Paul McCartney)、ザ・ローリング・ストーンズ(The Rolling Stones)など約1500人のアーティストが2日、英政府に支援を求める公開書簡を発表した。

 書簡はオリバー・ダウデン(Oliver Dowden)デジタル・文化・メディア・スポーツ相に宛てられたもので、署名にはコールドプレイ(Coldplay)、エリック・クラプトン(Eric Clapton)、サム・スミス(Sam Smith)、ロッド・スチュワート(Rod Stewart)、リアム・ギャラガー(Liam Gallagher)、アイアン・メイデン(Iron Maiden)、デュア・リパ(Dua Lipa)、スケプタ(Skepta)、フローレンス・アンド・ザ・マシーン(Florence and The Machine)なども名を連ねた。

 書簡は、シャットダウンによって数千人の職が脅かされていると訴えるとともに、昨年音楽ライブ事業が英国経済に45億ポンド(約6000億円)の恩恵をもたらし、21万人分の雇用の維持に寄与したことが新たな調査で示されたと指摘。

 また「英国の音楽ライブは過去10年において、わが国で最も社会的・文化的・経済的に成功したものの一つ」だとし、「ソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)の終わりが見えず、政府からの財政的支援も決まっていないため、コンサートや音楽フェスティバル、そして業界で働く数十万人の見通しは暗いままだ」と訴えている。

 音楽ライブ業界は、いつからソーシャル・ディスタンシング無しで劇場やライブハウスの再開が可能になるかを示した具体的なスケジュールと、一時解雇されている従業員に対する支援を政府に求めている。

 リアム・ギャラガーは「素晴らしいライブは舞台裏の素晴らしいチーム無くしては成り立たない」と強調した。(c)AFP