【7月5日 CNS】中国では今、インターネットを通じた商品の販売や取引が急成長している。特に、日本のテレビショッピングのようなスタイルで、ネット上の生放送で購入を呼びかける「ライブ販売」が人気で、関連企業が次々と誕生している。

 中国企業データバンク「天眼査」によると、中国国内で企業名や事業範囲に「Eコマース(電子商取引)」「インターネット販売」が含まれているEコマース関連企業は287万社を超え、そのうち約88%を設立5年の若い企業が占める。

 また、企業名や事業範囲に「ライブ放送」を含む企業は1万5000社を超えている。地域別では浙江省(Zhejiang)が最も多く、遼寧省(Liaoning)、広東省(Guangdong)、山東省(Shandong)と続く。

 ライブ放送関連企業を分野別で見ると、レンタル・ビジネスサービスが34.1%、文化・スポーツ・エンターテインメントが23.9%、情報発信・ソフトウエア・情報技術サービスが23.1%となっている。中国では今年に入り、先月22日現在で5950社のライブ放送関連企業が増加し、昨年同期比で251%増加している。

 ライブ販売の増加に伴い、ライブ放送に必要な機器設備の市場も活発になっている。「天眼査」によると、ライブ放送向けにカメラ、マイク、サウンドカード、ライト、フラッシュを販売する企業は1万2000社に上る。こうした企業は広東省に多く、企業数は7741社を数える。このうち深セン市に5766社が集中し、全国の半数近い46.4%を占めている。

 米中貿易摩擦や新型コロナウイルスの影響で輸出が伸び悩む中、中国政府は輸出向け製品を国内販売に切り替える方針を進めており、企業にオンライン販売を積極的に活用するよう働きかけている。(c)CNS/JCM/AFPBB News