【6月20日 AFP】欧州連合(EU)の欧州議会(European Parliament)は19日、「Black Lives Matter(黒人の命は大切)」だと宣言し、あらゆる人種差別と白人至上主義を非難する決議案を可決した。

 この決議に法的拘束力はないものの、反人種差別の抗議デモ参加者への支持を示すもので、米国の警察の残虐性を批判している。

 決議案の本文第1項には、米国の抗議デモ参加者らがホワイトハウス(White House)へ続く道路上にペンキでも書いたスローガンを引用し、「黒人の命は大切を支持する」と記している。

 決議案は賛成493、反対104で可決され、5月に米警察の拘束下で死亡した非武装の「ジョージ・フロイド(George Floyd)の悲惨な死を強く非難する」と言明。ドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領の「扇動的な発言」と、抗議デモ参加者らに対して軍を投入すると脅したことを批判した。

 これに先立ち、国連人権理事会(UNHRC)は19日に採択された決議案で、「体系的な人種差別」に関する報告を求めたものの、米国への直接的な言及はしなかった。(c)AFP