【6月14日 AFP】インド西部マハラシュトラ(Maharashtra)州にある火口湖が一夜にしてピンク色に変わり、自然愛好家を楽しませている。専門家らもこの変化に驚いており、塩分濃度の変化と水中の藻類が原因だとの見方を示している。

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 インドの金融中心地ムンバイから500キロ離れた場所に位置するロナー(Lonar)湖は、約5万年前に隕石(いんせき)が地球に衝突したことで形成され、観光客や環境保護活動家らに人気が高い。

 湖がフラミンゴのような色に変わっている写真がソーシャルメディアで拡散し始めると、専門家らは、ロナー湖の色が変わったことは過去にもあったが、これほど鮮明な変化はかつてなかったと口をそろえた。

 地質学者のガジャナン・カラット(Gajanan Kharat)氏は、マハラシュトラ州観光開発公社(MTDC)がツイッター(Twitter)に投稿した動画で、「今年は水位が大幅に低下するに従って湖の塩分濃度が上昇し、水温も上昇したことが、藻類の異常繁殖を招いた」「この藻類は水温が高くなると赤みを帯びることから、湖は一夜にしてピンク色に変わった」と説明した。

 専門家らによると、変色の正確な原因を究明するため、同州森林管理当局者が湖水のサンプルを採取したという。

 インドでは新型コロナウイルスの感染拡大を受けたロックダウン(都市封鎖)により工場やオフィスが数か月間閉鎖されたため、大気汚染が深刻な都市部に青空が戻った。こうしたことから、封鎖措置がロナー湖にも影響を及ぼしたとの臆測も呼んでいる。封鎖措置の緩和は、先週ようやく開始された。(c)AFP