【6月10日 AFP】(更新)米ミネソタ州ミネアポリス(Minneapolis)で警察に拘束された際に死亡した黒人男性ジョージ・フロイド(George Floyd)さん(46)の葬儀が9日、故郷のテキサス州ヒューストン(Houston)の教会で執り行われ、著名人を含む約500人が参列した。

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 フロイドさんは先月25日、白人警官により9分近くにわたり首を膝で押さえつけられて死亡。事件は世界各地で警察による暴力と人種差別への抗議デモを引き起こした。

 葬儀の参列者は、新型コロナウイルスの流行のために全員がマスクを着用。俳優のチャニング・テイタム(Channing Tatum)さん、ジェイミー・フォックス(Jamie Foxx)さんの他、葬儀費用を全額負担したと報じられているボクシングの元世界王者フロイド・メイウェザー(Floyd Mayweather)さんらが出席した。

 公民権運動家のアル・シャープトン(Al Sharpton)師は弔辞で、ドナルド・トランプ(Donald Trump)大統領がフロイドさんの死に無関心だったと厳しく批判した。

 また、トランプ氏が「正義をどう達成するかではなく、話をどう作り出そうかとたくらんでいる」と指摘し、「私たちは高い地位にある悪と戦っている」と述べた。

 さらに「あなたは残虐行為を止める方法ではなく、抗議行動を止める方法を考え出そうとしている」と述べ、「あなたが法の執行機関にいようとも、法律はあなたには適用されない」と痛烈に非難した。

 11月の大統領選で民主党候補としてトランプ氏に挑むジョー・バイデン(Joe Biden)前副大統領もビデオメッセージで参加し、「今こそ人種的な正義を実現する時だ」と訴えた。

 バイデン氏は「数百万人」がここ数週間、同様のメッセージを込めて街頭に出て抗議デモを行っていると指摘。「目を背けてはならない」とし、「私たちの魂を突き刺す人種差別から再び目を背けることができると考えて、この機会をやり過ごすことはできない」と述べた。

 映像前半は葬儀が行われた教会に入るフロイドさんの遺族や関係者ら、9日撮影。後半はフロイドさんの葬儀、9日撮影・提供。(c)AFP