密儀でヒキガエルの毒用い男性死亡、ポルノ男優を逮捕 スペイン
このニュースをシェア
【6月6日 AFP】スペイン南東部バレンシア(Valencia)で昨年7月、密儀の最中に幻覚作用のあるヒキガエルの毒を吸入して男性が死亡した事件をめぐり、40代半ばのポルノ男優が先週、故殺の容疑で逮捕された。同国の警察が3日、明らかにした。
報道によると、死亡したのはファッション写真家の男性。警察当局は、「コロラドリバーヒキガエルの毒を吸入する密儀を行っている最中、犠牲者が死亡したことを受け、警察による捜査が始まった」と発表した。
米アリゾナ州ソノラン砂漠(Sonoran Desert)を原産地とし、同州やカリフォルニア州、メキシコ北部にかけて生息する希少なコロラドリバーヒキガエルは、非常に強力な幻覚作用を持つ天然物質を分泌する。
この物質の効果は、南米アマゾン(Amazon)でシャーマンによる儀式の一環で使用される、強力な幻覚飲料アヤフアスカとも比較される。
スペイン警察は11か月にわたる捜査を経て、ナチョ・ビダル(Nacho Vidal)容疑者とその親族、従業員を故殺と公衆衛生に違反する容疑で逮捕した。
捜査当局は、こうした儀式が医療的効果をもたらすとして、容疑者らが定期的に行っていたと判明したと指摘。地元メディアによると、儀式はビダル容疑者の自宅で行われていた。
だが現実には、「一見無害そうな古来の儀式」が「健康面において深刻なリスク」を引き起こすとともに、「簡単に影響され、弱く、代替療法を用いて病気や依存症への効果を求める人々」をおびき寄せていたという。
また、メディア業界にも精通していた同容疑者は、自身のツイッター(Twitter)上で黒や白、赤色の種類がある長さ25センチの男性器型アロマキャンドルの宣伝を多数ツイートしていた。(c)AFP