【6月5日 AFP】イランは4日、新たに3574人の新型コロナウイルス感染者が確認されたと発表した。1日の新規感染者数としては、ウイルスの流行が始まって以来最多。同国では感染拡大ペースが再び上昇しており、当局が警戒を呼び掛けている。

 イランでは5月初めに新規感染者数が2か月ぶりの低水準を記録したが、その後、感染が再び拡大。6月に入り、1日の新規感染者数は4日連続で3000人を超えた。

 同国の新型ウイルスによる死者数は中東地域で最多となっているが、1日の死者数はここ数週間、100人を下回っている。同国保健省のキアヌーシュ・ジャハンプール(Kianoush Jahanpour)報道官は4日、直近24時間の死者は59人だったと発表。累計死者数は8071人となった。

 イランでは、国内初の感染者が発表された2月以降、これまでに16万4270人の感染が確認された。しかし、イラン当局が発表する統計については国内外から疑いの目が向けられており、実際の数ははるかに多いとの懸念が出ている。

 当局は新規感染者の急増について、感染の「第2波」ではなく、検査体制の拡大によるものだと示唆。ジャハンプール報道官は、同国がこれまで100万件以上の検査を実施したと説明した。(c)AFP/Marc Jourdier