【6月4日 AFP】ラグビーイタリア代表のFLマクシム・ムバンダ(Maxime Mbanda)が、新型コロナウイルス関連のボランティアに尽力したとして、同国の最高勲章の一つイタリア共和国功労勲章(Order of Merit of the Italian Republic)を授与されることが分かった。セルジョ・マッタレッラ(Sergio Mattarella)大統領が3日に発表した。

 新型コロナウイルス感染症(COVID-19)の危機に際し、パルマ(Parma)で有志の救急チームに加わったムバンダは「予期せぬ知らせだった。授与が決まり誇らしい気持ちでいっぱい」「この期間、そして長年にわたり懸命に働いてきたすべての人の功績だ」とコメントした。

 勲章は、3万3500人以上が亡くなるという国内の危機の中、地域社会への奉仕活動で際立った医師や看護師らに授与される。

 27歳のムバンダは、3月14日に予定されていたシックスネーションズ(Six Nations Rugby 2020)のイングランド戦で代表21キャップ目を飾る予定だったが、新型コロナウイルスの流行が急速に広がる中、同大会は中断が決まった。

 その代わりに、ムバンダはマスクと防護服を着用し、イタリアでも最悪に近い被害が出ているエミリアロマーニャ(Emilia Romagna)州で、有志の医療輸送グループと共にボランティアで救急車の運転手を務めた。

 ミラノ(Milan)で外科医として働く父も「最前線」に立っていると明かしたムバンダは、求められればまたやるだろうと続けた。「私にとっては信じられないような経験だった」 (c)AFP