【6月4日 AFP】ラグビー元ニュージーランド代表で、2度のW杯(Rugby World Cup)優勝を経験しているダン・カーター(Dan Carter)が、母国のブルーズ(Blues)に移籍し、スーパーラグビー(Super Rugby)の舞台に電撃復帰することになった。同国メディアが3日、報じた。

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 ワールドラグビー(World Rugby)の年間最優秀選手に3度選出されているカーターは、新型コロナウイルス感染症(COVID-19)のパンデミック(世界的な大流行)によりジャパンラグビートップリーグのシーズンが中止となったことを受け、神戸製鋼コベルコスティーラーズ(Kobelco Steelers)を退団し帰国していた。

 スーパーラグビーに参戦するニュージーランドの5チームによる国内大会、スーパーラグビー・アオテアロア(Super Rugby Aotearoa)は今月開幕する予定となっており、38歳のカーターはブルーズとの短期契約に合意したと複数のメディアは伝えている。

 ブルーズを率いるレオン・マクドナルド(Leon MacDonald)ヘッドコーチ(HC)は、カーターの獲得について選手にメッセージで通達したという。

 国営のラジオ・ニュージーランド(Radio New Zealand)は、マクドナルドHCが「彼のモチベーションは、その経験や知識をわれわれと共有し、ニュージーランドラグビー界に恩返しすることにある」「歴代最高の選手の一人から学ぶことができる絶好の機会だ」と話したと報じた。

 また同ラジオは、フライハーフのカーターは負傷離脱中のスティーブン・ペロフェタ(Stephen Perofeta)の穴埋め役としてチームに加わると伝えた。

 ブルーズにはすでにオールブラックス(All Blacks、ニュージーランド代表の愛称)の司令塔であるボーデン・バレット(Beauden Barrett)がいるため、カーターはスーパーサブの役割を担うものとみられている。

 オールブラックスの一員として2003年に初めてプレーして以降、カーターはテストマッチ合計112試合に出場し、世界歴代最多記録となる代表通算1598得点を記録。2005年、2012年、そして2015年にはワールドラグビーの年間最優秀選手に選出された。(c)AFP