【6月3日 AFP】米ミネソタ州ミネアポリス(Minneapolis)で黒人男性のジョージ・フロイド(George Floyd)さんが警察の拘束下で死亡した事件をめぐり、全米各地で大規模なデモが発生する中、音楽業界がデモとの連帯を示すために業務停止を呼び掛けた「ブラックアウト・チューズデー(Blackout Tuesday)」運動が交流サイト(SNS)上に波及し、人々が四角い黒塗りの画像を次々と投稿する現象が起きている。

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 音楽企業幹部のジャミラ・トーマス(Jamila Thomas)氏とブリアンナ・アギェマン(Brianna Agyemang)氏は、「(企業の)役員室から街頭まで、至る所に長期にわたって存在する人種差別と不平等に意識を向けるため」として、6月2日の火曜日に業務を一時停止するよう提案。この呼び掛けに、主要レーベル、制作会社、著名人らが賛同した。

 リアーナ(Rihanna)さんやドレイク(Drake)さん、カイリー・ジェンナー(Kylie Jenner)さんはインスタグラム(Instagram)に、黒一色の画像を投稿。米誌ローリング・ストーン(Rolling Stone)やクインシー・ジョーンズ(Quincy Jones)さん、ビリー・アイリッシュ(Billie Eilish)さんも参加を表明した。

 SNSでは黒塗り画像が次々と投稿されたが、一方で活動家らは、これらの画像により、警察の人種差別的な暴力に抗議する「Black Lives Matter(黒人の命は大切)」運動に関連した呼び掛けや有用な情報、活動の記録を含む投稿が埋もれてしまうと警告。ハッシュタグには「#BlackLivesMatter」ではなく「#BlackOutTuesday」を使うよう推奨した。

 また、こうした投稿が企業や個人によって宣伝の機会として利用され、メッセージが弱められる恐れがあるとの批判も出ている。(c)AFP