【5月31日 AFP】米国で警察に拘束された黒人男性が死亡した事件を受けて全土に抗議デモが広がる中、米スポーツ用品大手のナイキ(Nike)が、世界的に有名な自社のスローガン「Just Do It(とにかくやってみよう)」を元にした「Don't Do It(それをするな)」というスローガンを使った反人種差別キャンペーンを立ち上げた。

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 ナイキは29日夜、「もうこれっきりでやめよう…アメリカに問題がないふりをするのは」と呼び掛けるキャンペーン動画をツイッター(Twitter)に投稿した。

 動画では続けて、「人種差別に背を向けるな。無実の命が奪われることを認めるな。もう言い訳はするな。自分には関係ないと思うな」と訴えている。

 ナイキのライバル企業のアディダス(Adidas)も珍しく連帯を示し、この動画をリツイートした上で、「Togetherとは共に前進すること。Togetherとは共に変化を起こすこと」とのメッセージを添えた。

 25日にミネソタ州ミネアポリス(Minneapolis)で黒人男性のジョージ・フロイド(George Floyd)さんが警察の拘束下で死亡し、米国各地でこれに対する抗議運動が起きている。

 フロイドさんの死の状況については携帯電話で撮影された動画があり、白人警官1人が膝でフロイドさんの首を9分近くにわたって押さえつける姿が捉えられている。フロイドさんが動かなくなった後も警官は押さえ続け、脇には警官3人が立っていた。この動画は今や世界中に拡散している。(c)AFP