【5月26日 AFP】スウェーデンは25日、国内の新型コロナウイルスの死者が4000人を超えたと発表した。同国は近隣の欧州諸国に比べて緩やかな対策を講じていることで国際的な関心を集めている。

 公衆衛生局は、死者4029人、感染者3万3843人が確認されており、死者の9割は70歳以上だと発表した。同国の人口は約1030万人。

 スウェーデンの死者数は、より厳格な封じ込め措置を講じている近隣の北欧諸国の死者数を大きく上回っている。

 AFPの集計によると、スウェーデンの人口100万人当たりの死者数は339人で、ノルウェーの43人、デンマークの97人、フィンランドの55人に比べ非常に多い。

 しかしそれでも、フランスの435人、英国・イタリアの542人、スペインの615人に比べると少ない方だ。

 スウェーデン当局は、厳格な外出制限を課さずに国民の命で賭けをしていると批判されている。だが公衆衛生局は、この対応は長期的に継続可能なものであり、大胆かつ短期的な措置には社会への影響を正当化できるほどの効果はないと主張している。

 同国ではソーシャル・ディスタンシング(対人距離の確保)と新型ウイルス予防策を守るよう呼びかける一方、16歳未満の子どもは通学を続け、カフェやバー、レストランなども営業を続けている。(c)AFP/Pia OHLIN