【5月25日 AFP】英国のボリス・ジョンソン(Boris Johnson)首相は24日、イングランドの小学校を6月1日から段階的に再開すると発表した。

 ジョンソン氏は記者会見で、小学校1年生を始める前の「レセプション」学級の4〜5歳児、1年生の5〜6歳児、6年生の10〜11歳児が最初に復帰する計画を明らかにした。

 中等教育が再開するのはそのあとで、生徒と教員は6月15日以降に始まる試験に備えて「ある程度接触」するだろうと付け加えた。

 一方、教職員の労働組合は先週、ロックダウン(都市封鎖)を段階的に緩和する中で健康と安全をめぐる懸念は消えていないとして、政府に対し学校再開の計画を再考するよう要求していた。

 イングランドのいくつかの地方自治体はすでに6月1日の再開を見送る方針を固めており、教育に関して独自の権限を持つスコットランド、ウェールズ、北アイルランドは学校の閉鎖を続ける予定。

 スコットランドでは8月11日から部分的に学校を再開する計画だが、ウェールズでは再開の日程は未定となっている。また北アイルランドでは、学校再開は9月からとなる見通し。

 政府の緊急時科学助言グループ(Scientific Advisory Group for Emergencies)は22日、「(新型コロナウイルスに関して)子どもの感受性と感染力についてはエビデンス(医学的な証拠)が確立していない」と述べたが、「これまでの証拠を比較したところ、両方とも大人と比べて低いことが示されている」と指摘した。(c)AFP