【5月20日 AFP】ドイツサッカー連盟(DFB)のフリッツ・ケラー(Fritz Keller)会長は19日、欧州サッカー連盟(UEFA)のアレクサンデル・チェフェリン(Aleksander Ceferin)会長にサラリーキャップ制の導入を提案するつもりだと明かした。同国ブンデスリーガ1部に所属するバイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)のカール・ハインツ・ルンメニゲ(Karl-Heinz Rummenigge)社長も、この制度に同意している。

 ケラー会長は記者団に「もはや信じられないような、常軌を逸した給料や移籍金が存在する」と語った。

「われわれはサラリーキャップについて話し合わねばならない。この点についてカール・ハインツ・ルンメニゲ社長と意見が一致しているのはうれしい」「従って、われわれは欧州サッカー連盟のアレクサンデル・チェフェリン会長に書簡を送るつもりだ」

 一方のルンメニゲ社長も前週末、スカイ・ドイツ(Sky Germany)のインタビューでこの考えを推奨していた。

 ルンメニゲ社長は「(UEFA元会長の)ミシェル・プラティニ(Michel Platini)氏は何年も前に、米国モデルをベースにしたサラリーキャップ制を欧州で導入するという案を持っていた」と述べた。

 プラティニ氏は「欧州のすべてのビッグクラブから」支持を得ていたと伝えられていたが、ルンメニゲ社長は「これが大会の規則に一致し得ないものだと最初から伝えられていた」と続けた。

 チェフェリン会長を説得するために共同で書簡を送りたいと考えているケラー会長は、現在「一部が別世界のもの」になっている賃金の制限はUEFAの協力があって初めて実現するとコメント。

 また、補強に莫大(ばくだい)な資金を投じているイングランド・プレミアリーグのクラブに言及し、「最終的には欧州の規則に準拠し、英国でも適用されるルールにならなければならない」と話した。

 またケラー会長は、ファイナンシャル・フェアプレー(FFP)制度の改革も望んでいる。

「われわれはプロサッカーをもう一度人々にとって身近なものにしなければならない」「(移籍金の)新記録によってこれまで隠れていたサッカー界の問題が、(新型コロナウイルスによる)現在の危機によって明るみに出た」 (c)AFP