【5月6日 AFP】国際自転車競技連合(UCI)は5日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)により中断しているロードレースシーズンの新日程を発表し、三大ツール(グランツール)であるジロ・デ・イタリア(Giro d'Italia 2020)とブエルタ・ア・エスパーニャ(Vuelta a Espana 2020)に日程が重なる期間が6日間あることが分かった。

 UCIはこの日、ジロが10月3日にハンガリー・ブダペストで開幕し、25日にイタリア・ローマでフィニッシュする日程となること、そしてブエルタが10月20日から11月8日の開催となることを発表した。

 これを受けて、もっと遅い時期へ追いやられることを危惧していたブエルタの関係者は、「素晴らしい機会」になるとUCIの決定を喜んだ。

 一方、ジロを主催するRCSスポルト(RCS SPORTS)は「いくつもの案を提示したし、それを採用すれば重なる日数を減らせたはずだ」と重複に不満を示しながらも、大規模な日程の再編を強いられる中で、ジロ開催の日取りを確保したUCIに感謝した。

「さまざまな組織が関わる広範で比類なき取り組みの結果であり、各種機関や団体、チームなどの尽力で今回の難しい選択に行き着いた」

 自転車ロードレース界で最も権威あるツール・ド・フランス(2020 Tour de France)は、すでに予定から2か月遅れた8月29日に開幕が延期され、またUCIロード世界選手権大会(2020 UCI Road World Championships)は、スイス・エーグル(Aigle)で9月20日から始まる予定となっている。

 ワンデークラシックの一つパリ~ルーベ(Paris-Roubaix 2020)は、初めて女子の部が開催されることが決まった。「北の地獄」の名で知られるパリ~ルーベは、泥をかぶった石畳部分をコースに含み、リタイアする選手も多い過酷な激戦だが、フランスのスポーツファンにとっては大切な一日になっている。

 クラシックレースではすでに、リエージュ~バストーニュ~リエージュ(Liege-Bastogne-Liege 2020)とツール・デ・フランドル(Tour des Flandres 2020)が女子の部を設けている。大会はそれぞれリエージュ~バストーニュ~リエージュが10月4日、ツール・デ・フランドルが同18日、パリ~ルーベが同25日に行われることになった。

 シーズン再開は、8月1日のストラーデ・ビアンケ(Strade Bianche 2020)から。その1週間後には、ツアーで最も長いミラノ~サンレモ(2020 Milan-San Remo)が予定されている。(c)AFP