【5月4日 AFP】自転車ロードレースのツール・ド・フランス(Tour de France)で4度の総合優勝を誇るチームイネオス(Team Ineos)のクリス・フルーム(Chris Froome、英国)が、新型コロナウイルスの影響で延期となった今季のツールについて、観戦を制限するとはいっても、ファンが沿道に詰めかけるのを防ぐのは難しいのではと不安を口にした。

 ツールは当初の6月27日から8月29日に開幕が延期となったが、新型ウイルスのパンデミック(世界的な大流行)が続く中、大会運営への懸念が残っている。9月になるまで大規模集会の禁止を延長したフランス政府は、序盤数ステージの適切な運営を条件に、ツールに関しては開催許可を出している。

 しかしフルームは、大勢のギャラリーが集まってくるのをコントロールするのは難しいと考えている。

 元クリケット選手のケビン・ピーターセン(Kevin Pietersen)氏とのインスタグラム(Instagram)のライブチャットで、フルームは「もちろん、沿道に人々が集まるのを禁止して、その意味ではファンなしで、レースを開催することはできる」と話しながらもこう続けた。

「つまりレースをやって、それをテレビで放送することはできる」「そうなれば、観客が至るところで人垣を作って、選手がその間を抜けながら走るとか、そういったいつもの光景は見られない」「今年はそういうツールになるのかもしれない」

「理論的にはそうしたレースは可能だが、もっと大きな疑問は、人々が実際に外へ出てくるのを止めて、ものすごい人だかりになるのを主催者が防げるのかということだ。そちらの方が大きな疑問だと思っている」 (c)AFP