【4月27日 AFP】新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)により船の運航と漁業が止まったトルコのイスタンブールでは、欧州とアジアを隔てるボスポラス海峡(Bosphorus Strait)の海の幸の豊かな水域を人気者のイルカが泳ぎ回っている。

 人口1600万人を抱えるイスタンブールでは、2週連続で実施された週末のロックダウン(都市封鎖)に続き、23日から26日の真夜中までの予定で再び封鎖に入った。トルコでは新型コロナウイルス感染症による死亡者が2700人を超えた。

 イスタンブールの真ん中を通って地中海と黒海(Black Sea)を結ぶ、普段は多くの船が行き交うボスポラス海峡でイルカを見つけることは、以前から同市住民の楽しみの一つだった。

 ロックダウンで海峡を通る船が減って魚が増えたことでイルカがこれまでよりも沿岸に近いところまで来るようになり、住民がイルカを目にする機会が増えた。

 イスタンブールのアマチュア・スポーツフィッシング協会のエロル・オルクジュ(Erol Orkcu)会長は「陸生でも水生でも生き物は人間がいなければ自由でいられる。だからイルカが海岸線に近づけるようになったのだ」とAFPに語った。

 映像は25日撮影。(c)AFP/Fulya OZERKAN