【4月22日 AFP】9月末に行われる予定の米国選抜と欧州選抜による男子ゴルフの対抗戦、第43回ライダーカップ(The 43rd Ryder Cup)について、ロリー・マキロイ(Rory McIlroy、北アイルランド)が無観客での開催には反対だと話している。

 新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)により、世界のゴルフシーズンが大混乱に陥る中、主催者たちはさまざまなシナリオを検討し、大会再開までの道のりを模索している。9月25日から27日にかけて、米ウィスコンシン州のホイッスリング・ストレイツGC(Whistling Straits Golf Course)で行われるライダーカップの主催者にとっては、無観客開催の検討もシナリオに含まれる。

 全米プロゴルフ協会(PGA of America)のセス・ウォー(Seth Waugh)会長は今週、両選抜が激しい争いを繰り広げるライダーカップに向けて、「バーチャルファン体験」を作り出すことも考えていると明かしたが、同時にギャラリーの大歓声と盛り上がりはライダーカップに不可欠であり、ファンのいない大会は「想像しがたい」とも認めている。

 マキロイはこの件について、スポンサーであるテイラーメイド・ゴルフ(TaylorMade Golf Brand)が実施したインスタグラム(Instagram)のビデオチャットイベントで、ギャラリーなしでプレーするくらいなら1年延期してほしいと話した。

「これに関しては、かなりはっきりした意見がある。関係者にとって、大会が持つ金銭的な意味は分かっているつもりだ。みんなが多分知らない、あるいは評価していないたくさんのものが、ライダーカップ開催にかかっているということをね」

「それでも、ライダーカップはファンがいなかったらライダーカップじゃない」「僕としては、ホイッスリング・ストレイツGCで無観客でやるよりは、2021年に延期する方がずっと良い。しかもこれは、出場するなら欧州選抜として米国に乗り込む人間、つまり大ブーイングを食らうことが分かっている人間の意見だ」

 さらにマキロイは、今年の大会を延期すれば、2022年の次回大会のためにもなると話している。第44回大会は、新型ウイルスの被害がとりわけ甚大なイタリアでの開催が予定されている。

「2021年に延期になれば、次のライダーカップはイタリアの予定だし、イタリアで新型ウイルスの影響が深刻なのは知っての通りだ。だから2022年ではなく2023年の開催になれば、準備にかけられる時間が1年増える」 (c)AFP