【4月20日 AFP】アフガニスタン当局は20日、旧支配勢力タリバン(Taliban)が、軍の兵士少なくとも23人と一般市民9人を殺害したと発表した。タリバンは先月、米国と和平合意を結んだばかり。新型コロナウイルスをめぐる危機が悪化する中、アフガニスタンに新たな暴力の連鎖が起きている。

 同国北東部タハル(Takhar)州警察がAFPに対して明らかにしたところによると、タリバンは19日夜、州内にある軍事基地を攻撃し、兵士16人と警察官2人を殺害した。

 タハル州知事報道官も、攻撃があったことを認め、タリバンを非難。死者数は19人としている。

 タリバンはまた、同国中部ウルズガン(Uruzgan)州の州都タリンコート(Tarin Kot)近郊の警察の検問所も攻撃。

 ウルズガン州知事報道官はAFPに対し、「アフガン人の警察官5人が殺害され、3人が負傷した」と述べ、ウルズガン州議会議長も死者数を確認した。

 さらに、北部バルフ(Balkh)州でも、タリバンが民間人9人を殺害。現場となった地区の首長がAFPに語ったところによると、タリバンは現金を強奪しようとしたが抵抗され殺害に及んだという。

 タリバンは現時点で声明を発表していないが、戦闘員らが今も米軍やアフガニスタン軍の標的になっていると、以前から不満をあらわにしていた。(c)AFP