【4月3日 AFP】2020年の米プロバスケットボール(NBA)ドラフトでトップ指名候補の呼び声が高いラメロ・ボール(LaMelo Ball)が、所属チームである豪ナショナル・バスケットボールリーグ(NBL)のイラワラ・ホークス(Illawarra Hawks)を買収した。同選手のマネジャーを務めるジャーメイン・ジャクソン(Jermaine Jackson)氏が2日、米スポーツ専門チャンネルESPNに対して、「チームを所有する」「契約は決まった」と明らかにした。

 昨年7月にオーストラリアへ渡り、ニューサウスウェールズ(New South Wales)州ウーロンゴン(Wollongong)に拠点を置くホークスに加入した18歳のボールは、昨季合計12試合に出場して一試合平均17得点、7.5リバウンド、7.0アシストを記録した後、けがでシーズンを終えていた。

 2019年のNBL新人賞に選ばれたボールは、ウーロンゴンでの生活に満足しており、オーストラリアとの長期的な関わりを望んでいたことから、球団オーナー陣が共同経営者や公的支援を求めるメッセージを投稿した際に、理想的な機会を見いだした。

 元NBA選手で、欧州リーグでもプレーした経験を持つジャクソン氏は、「メロ(ボール)はイラワラのファンを愛している」「彼はこのコミュニティーを愛している。地元の人々は腕を広げて彼を受け入れた。ここがわれわれのホームであるかのように思わせてくれた」とすると、「チームが問題を抱えていることを知り、私たちはこのことについて話し合い、決断を下した」と語った。

「彼はNBAでのキャリアに照準を定めているが、すべてを任せられる適切な人材を雇用するつもりだ」「彼はあの地域に最適なバスケットボールチームづくりを望んでいる。これから組織を強化し、選手たちがプレーしたいと思うような球団にしていく」

 ボールは現在、NBAドラフトを前に米ロサンゼルス郊外で兄のロンゾ(Lonzo Ball)とリアンジェロ(LiAngelo Ball)と練習に臨んでいる。NBAは新型コロナウイルスの大流行でシーズンが中断され、ドラフトも具体的な日程が決まっていない状況に陥っている。

 オーストラリア森林火災の被災者にホークスでの給料1か月分を寄付したボールは、NBAのシーズンオフには、同国を訪れる計画も立てている。(c)AFP