【3月31日 AFP】サッカードイツ・ブンデスリーガ1部のスタジアムにファンが戻れるようになるまではまだしばらくかかるかもしれないが、ボルシア・メンヘングラッドバッハ(Borussia Moenchengladbach)のサポーターは、人の姿に切り抜いた厚紙を5万枚用意してスタンドを埋めるという次善の策を計画している。

 新型コロナウイルスによってブンデスリーガは4月30日まで中断になっており、仮にシーズンが再開されても試合は無観客で開催される見通しとなっている。

 しかし、1部で4位につけるボルシアMGのサポーターたちには、普段占拠している観客席を埋めるために、ファンが自身の顔写真を貼ることで完成する「等身大の厚紙の切り抜き」を注文するという選択肢もある。

 同クラブのサポーターグループ、ファンプロジェクト・メンヘングラッドバッハ(FPMG)は発表文の中で、「こうすることで、たとえファンが自宅で試合を観戦しなければならないとしても、われわれはスタジアムにわずかな活気を取り戻す最初のクラブになる」と記した。

 ボルシアMGのファンは、FPMGによれば実際には「風雨に耐えられるプラスチック」でできた人型に切り抜かれた厚紙を19ユーロ(約2200円)で購入することができる。

 また、この収益によってFPMGは7人のスタッフを雇用し続けることができ、売り上げの一部はクラブに近い慈善活動に寄付されるという。

 一方、厚紙自体はこの危機の間に閉鎖を余儀なくされたメンヘングラッドバッハにある二つの小さな企業で製造される予定となっている。

 FPMGは「利益を出すつもりはない。そしてこの『戦争』に勝ったとき、全員がこの変わった時期を覚えておくためのものとして、自身のドッペルゲンガーを家に持って帰ることができる」と続けた。

 ブンデスリーガの各クラブは今週の後半に、今後の案について会合を行う予定となっている。(c)AFP