【3月28日 AFP】ワールドアスレティックス(World Athletics、世界陸連)のセバスチャン・コー(Sebastian Coe)会長は27日、2021年に延期された東京五輪について、新しい日程を決める際に全員を満足させるのは無理があるとの見解を示した。

 コー会長は、「全競技にとって極めて明確なのは、それぞれが特定の時期において特定の課題を抱えているということだ」とすると、「おそらく、すべての競技が全会一致となる解決策には至らないだろう」「しかし、そこには柔軟性が必要であり、今後2年間を見据えて柔軟に動いていくことだ」と述べた。

 例として、陸上界は来年8月に米オレゴン州ユージーン(Eugene)で第18回世界陸上オレゴン大会(World Athletics Championships Oregon 21)が控えている。

 今年の7月24日から8月9日まで開催される予定だった2020年東京五輪は今週、新型コロナウイルスの影響で国際オリンピック委員会(IOC)が2021年まで延期すると決定。しかしながら、具体的な日程は示されておらず、IOCのトーマス・バッハ(Thomas Bach)会長は24日、「2020年の後に日程を再調整する必要があるが、遅くとも2021年夏まで」と述べるにとどまった。

 一方で、五輪の開催時期を春に仕切り直すという提案も浮上しており、そうなれば選手は日本の厳しい暑さや湿気を避けて競技に臨むことができる。

 コー会長は、「できる限り早期にこの判断が下されることをはっきりと求められている。アスリートと各競技連盟は明確さを求めている」「決定が出れば、われわれは(そのカレンダーに)基づいた計画を立てられる」と語った。(c)AFP