【3月23日 AFP】アフガニスタン政府と同国の旧支配勢力タリバン(Taliban)は22日、捕虜交換に関する初の協議を行った。米政府のザルメイ・ハリルザド(Zalmay Khalilzad)アフガン和平担当特別代表はツイッター(Twitter)で、和平を大幅に後押しする重要な一歩だと述べた。

 ハリルザド氏は「今日、米国とカタールの支援により、捕虜釈放に関するアフガニスタン政府からタリバンへの最初の準備協議をスカイプ(Skype)によるビデオ会議で行った」とツイッターに書き込んだ。

 ハリルザド氏は18日、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)で外交交渉が困難となる中、米国とタリバンが結んだ歴史的合意の中で求められた捕虜交換の計画を迅速に決める必要があると述べていた。

 先月29日にカタールの首都ドーハでハリルザド氏とタリバン幹部が署名した和平合意は、2001年9月11日の米同時多発攻撃から始まった、米最長の戦争を終わらせるための枠組みを確立した。

 合意ではアフガン政府がタリバンの捕虜最大5000人を釈放し、タリバンがアフガン政府軍兵士最大1000人を釈放するとされているが、アフガン政府は当初、これに応じなかった。報道によると、アシュラフ・ガニ(Ashraf Ghani)大統領は捕虜釈放の要求に激怒し、そのような措置を承認できるのは政府だけだと断言した。

 同大統領は最終的には段階的な捕虜釈放の計画策定に同意したが、アフガンでの戦闘や襲撃を減らすのが条件だとしている。(c)AFP