【3月10日 AFP】ギリシャ五輪委員会(HOC)は9日、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、今夏に開催される東京五輪の聖火採火式を無観客で実施すると発表した。

【写真】古代オリンピア遺跡で行われたリオ五輪の採火式

 HOCによると、12日にギリシャ・オリンピア(Olympia)で行われる式典に出席できるのは、国際オリンピック委員会(IOC)と東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会(Tokyo Organising Committee of the Olympic and Paralympic Games)から派遣される関係者約100人のみとされている。

 また、11日のドレスリハーサルも非公開で行われるという。

 東京五輪の聖火は伝統的な式典で採火された後、ギリシャでの聖火リレーを経て、アテネのパナシナイコ・スタジアム(Panathenaic Stadium)で行われる19日の式典で東京の組織委員会に引き継がれることになっている。

 一方、東京五輪の組織委員会はコメント文を発表し、「できる限り派遣団の規模を縮小する」意向を明かし、「ギリシャ政府が示したCOVID-19(新型コロナウイルス感染症)対策を考慮した上で、式典の実施に尽力したすべての関係各所に感謝している」と述べた。

 これに先立ちギリシャ政府は8日、新型コロナウイルスの感染拡大を理由に、今後2週間に予定されているすべてのプロスポーツ大会を無観客で行うと発表していた。同国の公衆衛生当局によると、国内の感染者数は同日の時点で73人に上った。(c)AFP