【3月7日 Xinhua News】中国重慶市科学技術局は4日、重慶医科大学(Chongqing Medical University)がバイオ企業と共同で開発した新型コロナウイルスIgM/IgG抗体検出試薬キットが、国家薬品監督管理局の緊急審査と承認を経て、販売が許可されたことを明らかにした。化学発光法による新型コロナウイルスのIgM/IgG抗体検査キットが中国で販売許可を取得したのは今回が初めて。

 同大学の校長で研究チーム責任者の黄愛竜教授によると、同キットは初期の開発成功後、重慶市内の4カ所の指定病院を含む複数の医療機関で、核酸検査で陽性だった確定診断患者282人と核酸検査が陰性で感染が疑われる患者402人に対し、臨床的検証と拡大臨床研究を実施。感度や特異度などの面で、安定性と信頼性が実証された。

 2月26日までに同キットは、重慶市と湖北省(Hubei)の累計1万3532例の検体で試験を実施。うち1362例が新型肺炎の確定診断症例で、IgMは感度が93.7%で特異度が99.4%、IgGは感度が89.6%で特異度が99.2%だった。

 この化学発光法による新型コロナウイルスのIgM/IgG抗体検査は全自動ラインを導入して行われ、400人分の検査を約130分で実施できる。同キットは既に量産されており、1週間に最大で20万人分の生産が可能で、現在50万人分が備蓄されている。(c)Xinhua News/AFPBB News