【3月6日 AFP】シリア反体制派の最後の拠点となっている北西部イドリブ(Idlib)県で5日、ロシア軍による空爆があり、子ども1人を含む民間人少なくとも15人が死亡した。在英NGOのシリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)が発表した。

 同NGOによると、午前0時過ぎに、マーラトミスリン(Maaret Misrin)郊外の国内避難民が集まる場所に空爆が実施された。

 負傷者の多くが重体で、死者数は増える恐れがあるという。

 空爆が実施された同日には、ロシアの首都モスクワを訪れたトルコのレジェプ・タイップ・エルドアン(Recep Tayyip Erdogan)大統領が、ウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領とイドリブ県内の状況について協議。この首脳会談を受けてエルドアン氏は、両国がイドリブ県で6日午前0時からの停戦を開始することで合意したと述べた。

 トルコ政府はシリア北西部の反政府組織を支援しており、ここ数週間は戦闘に直接関与するようになっていた。

 一方ロシア政府が支援するシリア政権軍は昨年12月以降、反体制派のイスラム過激派組織が支配するイドリブ県で攻勢を強めていた。女性や子どもを中心に約100万人が、自宅や避難所を追われている。

 映像はロシア軍による空爆の瞬間。イドリブ県で5日撮影。(c)AFP