【2月28日 AFP】米国で初めて確認された感染経路が不明な新型コロナウイルス感染症患者が、流行地域への渡航歴がなかったため、5日間にわたって検査を受けられず症状が悪化していたことが分かった。27日の米下院公聴会で、地元カリフォルニア州選出の下院議員が報告した。

 この患者はカリフォルニア州在住の女性で、今月19日に米カリフォルニア大学デービス校(University of California, Davis)の医療センターに入院し、直ちに人工呼吸器を装着された。

 医師資格を持つアミ・ベラ(Ami Bera)下院議員の報告によると、担当の医師団は入院当日に女性から採取したサンプルを連邦当局に提出し、新型ウイルスの検査を依頼した。だが、検査は23日まで行われず、それまでに女性の症状は悪化。「繰り返し強く要請した結果、ようやく患者の検査が行われた」という。

 ベラ氏は同医療センターに勤務経験があり、かつての同僚からこの一件について聞いたという。

 女性は3日後に陽性と診断され、米疾病対策センター(CDC)は26日、米国内初の「市中感染」の事例だと発表した。

 この女性患者の検査結果を受けて、同じように見過ごされている感染者がいる恐れが浮上。カリフォルニア州当局は感染の疑いのある約8400人について、経過観察中だとしている。

 CDCのロバート・レッドフィールド(Robert Redfield)局長は27日、CDCの検査指針を更新したと発表した。

 米ジョンズ・ホプキンス病院(Johns Hopkins Hospital)の公衆衛生の専門家ブライアン・ガリバルディ(Brian Garibaldi)氏は、新指針によって米国内の検査件数は急増するとの見方を示している。(c)AFP