字幕:新型ウイルス感染からの回復者、恐怖と混乱の日々を回想 中国
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【2月29日 AFP】中国四川省(Sichuan)成都(Chengdu)で働くシャオ・ヤオ(Xiao Yao)さん(27)は、いつどこで新型コロナウイルスに感染したのか分かっていないという。
シャオさんは、子(ね)年を迎える春節(旧正月、Lunar New Year)を祝うため、同国中部・湖北(Hubei)省荊州(Jingzhou)市へと帰省していた列車の中で感染したのではないかとみている。
時計の針が1月25日の午前0時を刻む頃、何かがおかしいと気付いた。シャオさんはAFPの取材に対し、「体がとても温かくなるのを突然感じ始め、パニックに陥り始めた」と語った。
当時荊州市の友人宅にいたシャオさんは、何をすべきか分からなかった。
ウイルスの流行中心地となっている武漢(Wuhan)近郊で暮らす友人からは、国中に拡大するウイルスに関する恐ろしい話を耳にしていた。
「病院に行くべきではないと感じた。まだ感染していないとしたら、病気になってしまうからだ」
シャオさんは、友人宅にいる小さな子どもやその高齢の両親を守るため、そこから離れるべきだということも分かっていた。
だがその頃までには、武漢や湖北省の他の地域が隔離状態に置かれ、数百万もの人々の移動が制限されていた。
別の町にある実家へと帰ることができなくなり、シャオさんは近くのホテルにチェックインした。ここで長い試練の時が始まった。