【2月21日 AFP】スリランカ政府は20日、同国が進める主要空港のターミナル建設事業で、建設業者に日本の大成建設(Taisei Corporation)を選定したと発表した。

 5億7000万ドル(約640億円)規模の同事業は、日本の出資でスリランカの主要空港であるバンダラナイケ空港(Bandaranaike International Airport)に新ターミナルを建設し、年間取り扱い旅客数を現在の2倍の約2000万人に増やす計画。

 スリランカでは最近、中国が多数のインフラ事業を受注していたが、ここへ来て日本が再び主要なインフラ支援国として存在感を高めている。昨年はスリランカ政府が計画する15億ドル(約1700億円)規模の次世代型路面電車(LRT)の整備事業で、日本の国際協力機構(JICA)が貸し付け契約に調印。スリランカに対する単一国による外国投資としては最大となった。

 最近首相に任命されたマヒンダ・ラジャパクサ(Mahinda Rajapakse)氏の大統領時代、スリランカはそれまで主要なインフラ支援拠出国だった日本に代わり中国から約70億ドル(約7800億円)の融資を取り付けた。

 しかし、中国が出資し建設を担ったスリランカ第2の国際空港は、定期便を運航する航空会社がなく利用者が少ない。債務返済が困難となったことで、スリランカ政府は2017年、やはり中国が建設したハンバントタ(Hambantota)港を中国国営企業に11億2000万ドル(約1250億円)でリースした。(c)AFP