【2月18日 AFP】米宇宙開発企業スペースX(SpaceX)は17日、高速インターネット衛星網「スターリンク(Starlink)」計画の新たな衛星群を打ち上げ、軌道に投入することに成功した。だが、ブースター(第1段ロケット)を無人台船に着陸させることができず、重要な節目を逃す結果となった。

 富豪のイーロン・マスク(Elon Musk)氏が創設したスペースXは、搭載物を宇宙空間に運搬した後、地球に帰還して目標ゾーンに垂直着陸できる再利用可能なロケットを開発することで、近年の宇宙飛行に革命をもたらしている。スペースXはこれまでにブースターの着陸を49回成功させており、17日のミッションがその50回目となるはずだった。

 米フロリダ州ケープカナベラル(Cape Canaveral)から17日午前10時5分(日本時間18日午前0時5分)に打ち上げられた今回のミッションの生中継中に、製造エンジニアのジェシカ・アンダーソン(Jessica Anderson)氏は「今朝は予定時刻での打ち上げで、段階分離も問題なく、第1段が地球に帰還した」と語り、「残念ながら、第1段をドローン船に着陸させることはできず、第1段はドローン船のすぐ横の海上に軟着陸した。そのため第1段は無傷のように見える」と続けた。

 今回のミッションでは、スペースXのブロードバンド通信スターリンクの衛星60基を運搬した。スターリンク衛星の打ち上げとしては5回目となり、今後、インターネット宇宙市場で巨大なシェアの獲得を目指す同社の計画の一環となっている。

 現時点で約300基の衛星が軌道に投入されており、将来的には1万数千基にまで増える可能性がある。(c)AFP