【2月3日 東方新報】中国の大型ネット賭博が次々と摘発されている。中国公安部によると、2019年、全国公安機関が摘発したネット賭博は7200件、逮捕した容疑者は2万5000人で、凍結された賭博資金は180億元(約2826億円)を超える。

 山東省(Shandong)徳州市(Dezhou)の事案では、全国27の省で23万人が参加し、数百億元の金が動いていた。犯罪集団の25人が逮捕されており、うち11人の公判が同市武城県(Wucheng)人民法院で始まっている。

 この賭博サイトの摘発のきっかけは、「3000元(約4万6000円)で必勝法を教える」という、ある教授を名乗る人物にだまされて3000元を奪われた上、必勝法も教えてもらえなかったという男性の通報だった。「処女の星」と呼ばれたこのサイトは、登録口座が1100以上、1日の掛け金が最高500万元(約7700万円)以上に上る大規模なもので、ロトやトトカルチョ、競馬、マージャンなどの数十種類の賭博があり、国外からの参加者も多かったという。

 警察はこの賭博サイトの口座を入手、資金の流れを分析した結果、顧客との掛け金のやり取りを行う支払いプラットフォームに170の銀行が関わっていることも突き止めている。

 また、2016年6月から1年余りの間、23万人以上の賭博参加者の中にほとんど勝者がいなかったことも判明。サイト上で、会員口座と銀行口座カードがひもづけられ、銀行口座から会員口座に振り込まれた金はサイト内では使えるが、賭博で勝った分を銀行口座に戻そうとすると、賭博サイト側から口座を凍結されるなどの妨害が行われていた。