【1月26日 AFP】中国中部での新型コロナウイルスの感染拡大を受けて、米国務省は26日、旅客機を手配し、流行の中心地武漢(Wuhan)に取り残された米国人の職員と民間人を避難させると発表した。前日には、フランスの自動車最大手PSAグループも、武漢駐在員を出身国に帰国させると発表したばかり。

 米国務省が中国在住の米国人に宛てた電子メールによると、米国人を乗せた旅客機は28日に武漢を出発し、サンフランシスコに向かう。ただし、民間人を乗せられる数には限界があるという。

 中国での新型コロナウイルスによる死者が56人、感染者が1975人に上る一方、フランスでも3人の感染者が確認されている。

 プジョー(Peugeot)やシトロエン(Citroen)を傘下に持つPSAは「中国当局と仏総領事館の全面協力」を受けて、武漢地域で働く従業員とその家族38人が避難すると説明した。

 38人は、ウイルスの発生源である武漢から約300キロ離れた長沙(Changsha)で検疫を受けた後、それぞれの出身国への帰国が認められるという。(c)AFP/Stéphane ORJOLLET