【1月24日 AFP】全豪オープンテニス(Australian Open Tennis Tournament 2020)は23日、男子シングルス2回戦が行われ、大会第1シードのラファエル・ナダル(Rafael Nadal、スペイン)は6-3、7-6(7-4)、6-1でアルゼンチンのフェデリコ・デルボニス(Federico Delbonis)を下して3回戦に駒を進めたものの、食い下がってくる相手に苦戦していら立つ場面があり、もっと冷静にプレーする必要があると反省の弁を口にした。

 世界ランク1位のナダルは、ロッド・レーバー・アリーナ(Rod Laver Arena)で行われたこの試合で20本のブレークポイントを握りながらも、アルゼンチンのサウスポーにことごとくチャンスをつぶされた。それでもどうにか勝利を収めると「タフな試合だった。何度もブレークのチャンスを失ったが、第2セットはどうにかものにすることができた」「第3セットはもっとリラックスして、もっとアグレッシブになれて、プレーを向上させることができた」と振り返った。

 先日の国別対抗戦ATPカップ(ATP Cup 2020)でダブルスの相棒だったパブロ・カレーニョ・ブスタ(Pablo Carreno Busta、スペイン)と3回戦で激突することになったナダルは、これまで世界76位のデルボニスと3度対戦して合計10ゲームしか落としたことがなく、いずれも勝利を収めており、メルボルンパーク(Melbourne Park)でも苦戦を強いられるはずがなかった。

 しかし、2016年の全豪3回戦が四大大会(グランドスラム)での最高成績となっているデルボニスは、ナダルのブレークポイントを17度もはねのけるなど、グランドスラム通算19勝の王者を苦しめた。

 ナダルは、「自分はもっといろいろとうまく戦えるはずだ。それは相手がデルボニスだからということではない。自分自身がもっとできるはずなんだ。もっとプレーを向上させる必要がある」「特にブレークポイントを生かさなければならない。しかし、それはきょうの試合がそうだったというだけの話だ。このことをあまり気にしすぎる必要はない」「とにかく、この試合が単なる歴史の中の一日にすぎないことを望む」と語った。

 今大会を制して全豪オープンで2回目の優勝を果たせば、ナダルはグランドスラムの4大会すべてで2回以上の優勝を記録することになり、オープン化以降では史上初、テニス界の歴史ではロイ・エマーソン(Roy Emerson)氏とロッド・レーバー(Rod Laver)氏に次いで通算3人目の快挙となる。また、グランドスラムの優勝回数も、偉大なライバルであるロジャー・フェデラー(Roger Federer、スイス)に並ぶ20回目に到達することになる。(c)AFP/Martin PARRY