【1月23日 CNS】中国・国家疾病制御センターによると、新型コロナウイルスの発生源は、武漢市(Wuhan)の海産物市場で不法に販売されていた野生動物であることが確認されたとしている。呼吸器疾病の専門家である鐘南山(Zhong Nanshan)博士は、「今回の新型コロナウイルスの出どころは、タケネズミやアナグマなどの野生動物の可能性がある」と見解を示した。

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 近年、多くの地域でタケネズミの養殖が進んでおり、特に中国の南方ではタケネズミを養殖する人も食べる人も多いのが現状だ。

 中国農業科学院植物保護研究所の王大偉(Wang Dawei)博士によると、実際のタケネズミは竹を主食とし、清潔な印象で、体形は大きく性格もおとなしい動物だという。中国の歴史の中でタケネズミを食する習俗は非常に長く、紀元前1000年以上前の殷、周の時代までさかのぼることができる。殷の時代の遺跡からタケネズミの骨が出土しているとのことだ。

 王博士は「野生動物の体内外にいる寄生虫は、多くのウイルスや細菌の天然の宿主(しゅくしゅ)であり、これらの細菌やウイルスの変異は非常に速く、リスクを予測しにくい」と話す。

「野生動物は食べられないというだけでなく、接触することも避けなければならない。人工的に養殖された野生動物は、虫を駆除し、除菌処理を経て肉制品とし検疫・検査後、食用に供することは可能だが、全体的にいえば、野生動物を加工したり食用にしたりすることはリスクが高い。特に現在のように伝染性疾病が発生している非常事態においては、食べることは控え、研究結果を待ったほうが良い」(c)CNS/JCM/AFPBB News