【1月21日 AFP】(更新)中国当局は21日、新型コロナウイルスへの感染による死者数が6人に増加し、感染例も300件近くに急増したことを明らかにした。

 国家衛生健康委員会(NHC)によると、80件近い新たな感染例が確認され、中国国内における感染者数は計291人となった。その大多数は武漢(Wuhan)がある湖北(Hubei)省で、この他に北京、上海、広東(Guangdong)省、浙江(Zhejiang)省、河南(Henan)省でも確認されている。

 同じく21日には、台湾でも初の感染例が確認され、武漢から空路で到着した女性が病院に搬送されたという。

 新型コロナウイルスの流行の中心地とされる武漢市の周先旺(Zhou Xianwang)市長は国営中国中央テレビ(CCTV)に対し、死者数が4人から6人に増加したと述べた。

 中国は、22日に世界保健機関(WHO)が開催する特別会合に出席する意向を示した。WHOはこの会合で、前例の少ない「国際的に懸念される公衆衛生上の緊急事態」を宣言するか否かを決めるという。新型ウイルスはタイ、日本、韓国でも、武漢を訪れた計4人から検出されている。

 同ウイルスは、2002~03年に中国本土と香港で650人近い死者を出した重症急性呼吸器症候群(SARS)ウイルスと似ていることから、警戒感が高まっている。(c)AFP