【1月19日 AFP】自転車ロードレース、ツール・ド・フランス(Tour de France)で4度の総合優勝を誇るチームイネオス(Team Ineos)のクリス・フルーム(Chris Froome、英国)が、2019年6月のけがのリハビリを終えて練習に本格復帰したところだと力強く語り、6月27日から7月19日にかけて開催されるツールのスタートラインに万全の状態で立つことを目標に挙げた。

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 フルームは昨年6月、高速で壁に激突して骨盤や大腿(だいたい)骨、肘などを骨折する大けがをしたが、現在はスペイン・カナリア諸島(Canary Islands)のグランカナリア(Gran Canaria)島で、負傷後初となる公式合宿に参加している。

 チームの公式サイトに投稿されたインタビューの中で、フルームは「良い状態でニース(Nice)のスタートラインに立つ」ことを約束した。

 フルームは、今年の大会のコース発表に登場した昨年10月時点では、まだかなり足を引きずっており、5月に35歳となる年齢もあって、ツールには間に合わないのではないかという不安もささやかれた。しかし同11月には、股関節に入れたボルトと大きな金属板を抜く最後の手術を終え、本格的なリハビリを開始し、現在は合宿に参加できている。

 三大ツール(グランツール)で7回の総合優勝を飾り、当時のチームスカイ(Team Sky)でエースを張った男は、史上最多に並ぶ5度目のツール総合制覇が今もモチベーションになっていると話している。

 フルームは「僕は今、自分にとってシーズン最初の公式トレーニング合宿のため、グランカナリアにいる」「完全なゴーサインを出された」「今はリハビリから練習への移行を進めているところで、またバイクにまたがれる幸運を感じている」と言って笑顔を見せた。

 そして、普段はもっと早い時期に始動して2月はレースに出ているが、「ここからの数か月はきついだろうが、頑張って練習に打ち込む必要がある。今は長い時間バイクに乗り、距離を走る時期だ」と話した。

「自分の中で目標に設定しているのはツール・ド・フランスだけ。それまでは少しずつ研さんを積み、7月までのあらゆる合宿、あらゆるレースを活用していきたい」

 今年は東京五輪があるため、実際には例年より1週間早くツールが開幕する。フルームは「良い状態でニースのスタートラインに立てればと思っている」と話した。(c)AFP