【1月18日 AFP】イタリア北部ピアチェンツァ(Piacenza)にある美術館で先月発見された絵画が、オーストリアの画家グスタフ・クリムト(Gustav Klimt)の作品「婦人の肖像(Portrait of Lady)」であることが確認された。検察当局が17日、明らかにした。この作品は20年以上、行方が分からなくなっていた。

 1916〜1917年に描かれたこの作品は1997年、ピアチェンツァにあるリッチオッディ近代美術館(Ricci Oddi Gallery of Modern Art)が改修工事で閉館していた際に所在が分からなくなっていたが、先月、同美術館の庭師らが屋外の清掃を行っていた際に、外壁に開いた穴の中から偶然発見された。

 同美術館はこの作品について、6000万~1億ユーロ(約73億~122億円)相当の価値があるとみている。

 検察のオルネラ・キッカ(Ornella Chicca)氏は、作品が盗まれてからずっと壁の穴の中にあったのか、後になって隠されたのかは、今後の検査によって明らかになるだろうと述べている。(c)AFP