【1月16日 AFP】ドイツ・ブンデスリーガ1部のヘルタ・ベルリン(Hertha Berlin)を率いるユルゲン・クリンスマン(Juergen Klinsmann)監督は、リーグ戦の再開が今週末に迫る中、指導者ライセンスを米国の自宅に忘れたため、それが有効なものであるかを証明できないという事態に陥っている。

【写真】クリンスマン監督のビフォーアフター

 ドイツ代表や米国代表を率いた55歳のクリンスマン監督は、昨年11月下旬にヘルタの指揮官に就任。4週にわたる同リーグのウインターブレークは今週までとなっており、チームは19日に王者バイエルン・ミュンヘン(Bayern Munich)をホームに迎える。

 クリンスマン監督の下で息を吹き返したヘルタはここ4戦負けなしで順位を上げ、中位につけた状態で首位RBライプツィヒ(RB Leipzig)と4ポイント差で3位につけるバイエルンとの一戦に臨むことになった。

 しかしクリンスマン監督は、米カリフォルニア州の自宅にあると主張している指導者ライセンスが有効なものであるかを証明できないため、ドイツサッカーリーグ機構(DFL)の規則に抵触している。

 クリンスマン監督が2000年にドイツサッカー連盟(DFB)の指導者講習で取得したライセンスが更新されたものでなければ、同指揮官とヘルタは共に罰金を科される可能性がある。

 DFLは発表文の中で「ユルゲン・クリンスマン監督に関しては、指導者ライセンスが有効なものであることを証明する書類が手元にない」と認めた。

 DFLの規約では、ブンデスリーガ1部と2部に所属するクラブの監督は、有効なライセンスを保持し、定期的に開催されているリフレッシュ講習会に参加しなければならないと定められており、クリンスマン監督は必要な書類や証明書を必死に手に入れようとしている。

 当初はヘルタの監査役会メンバーに任命されていたものの、前指揮官であるアンテ・チョヴィッチ(Ante Covic)氏の解任を受けてチームを率いることになったクリンスマン監督は、「11月末にベルリンに来たとき、指導者ライセンスとそれに関係する証明書が必要になるとは思わなかった」と説明している。

「(自宅にいた)クリスマスは単に書類を忘れたが、今は必要な書類を取り寄せているところ」

 DFBにおける指導者養成部門の代表者を務めるトビアス・ハオプト(Tobias Haupt)氏は、現在この件の収拾を検討しており、クリンスマン監督はリフレッシュ講習を受けることで「どんな穴も埋める」ことができると述べた。(c)AFP