【1月15日 AFP】フィリピン当局は14日、噴火したタール(Taal)火山から今後数週間にわたり、溶岩や火山灰が噴出する恐れがあると警告した。大規模な噴火を恐れて自宅から避難した住民数万人が行き場を失っている。

 同国地震研究所のレナト・ソリダム(Renato Solidum)所長は、過去のタール火山の噴火は数か月間続いていることから、今回の火山活動の終わりを予測することは不可能だと述べた。

 首都マニラ南方にあるタール火山には絵に描いたように美しい湖があり、人気観光スポットとなっている。最後に噴火したのは1977年だが、その火山活動の歴史は長い。1965年の噴火では、約200人が死亡した。

 フィリピンで近年発生した最大規模の火山噴火は、1991年に発生したピナツボ山(Mount Pinatubo)の噴火。ピナツボ山はマニラ北西約100キロにあり、この噴火で800人以上が死亡した。

 映像前半はタール火山周辺から馬や犬などを救出しボートで避難させた人々、14日撮影。後半は住宅や木々に降り積もった火山灰、バタンガス(Batangas)で15日撮影。(c)AFP/Ron Lopez with Mikhail Flores in Manila