【1月10日 AFP】英議会は9日、同国の欧州連合(EU)離脱(ブレグジット、Brexit)関連法案を可決した。これで英国は期限である今月末、EUを離脱する初の国家となり、2度の首相交代をへて同国を分断してきた数年にわたる議論に終止符が打たれた。

 英下院はボリス・ジョンソン(Boris Johnson)首相のEU離脱案を賛成330、反対231で可決。議員らの承認を受け下院は歓声に包まれた。2016年に国民投票が実施されて以来、議員らは約50年密接な貿易関係にあった欧州から離脱する手順や時期、あるいはその是非をめぐり、激しく対立してきたが、激動と混乱が続いた異例の事態に幕が下ろされた。

 昨年12月に実施された総選挙でジョンソン氏率いる与党・保守党が圧勝し議会で過半数の議席を確保すると、混乱は一気に収束に向かった。

 新議会はEU離脱案について、昨年12月20日に1回目の採決を行い承認。今週に入り、離脱案の複雑な文言を吟味するため、議会には審議日として3日のみが充てられていた。今月7日と8日の両日の審議は欠席する議員が多く定時前に終了。法案の文言の変更を求める野党議員の試みも、政府は難なく拒否した。(c)AFP/Alice RITCHIE and Dmitry ZAKS