【1月9日 AFP】保釈中に日本を出国した日産自動車(Nissan Motor)前会長のカルロス・ゴーン(Carlos Ghosn)被告が8日、出国後初となる記者会見をレバノンの首都ベイルートで開いた。被告は日産と日本の検察当局が自身の逮捕を共謀したと主張。自らに掛けられている疑いを晴らすと誓った。

 ゴーン被告は友人や家族から「引き離された」と主張。会見では自分がどのように日本を出国したかについて説明するつもりはないと述べた。

 被告は「日産と検察当局との共謀が至る所にあった」と述べ、自身の逮捕は「仕組まれた」ものだったと訴えた。

 また、不正行為の疑いは「事実無根」だと主張し、「私が公正に取り扱われることは絶対になかった。これは正義ではなかった。私は、17年間にわたって仕えた国の人質になったように感じた」と述べた。

 さらに、自身は「推定有罪」とされたため逃亡するより他に選択肢はなかったとし、自身の弁護団から判決が出るまで5年はかかると告げられたと説明した。

 被告は「レバノンに害を与えないため」として、日本の当局者らを告発するつもりはないと表明。自身に対する「策略」に安倍晋三(Shinzo Abe)首相は関与していなかったとの見方を示すとともに、レバノンに「長期間とどまる覚悟がある」とも話した。(c)AFP