【1月6日 AFP】イラクの首都バグダッドで5日、米大使館近くにロケット弾2発が撃ち込まれた。目撃者が明らかにした。この他に医療関係者によると、米大使館への攻撃と同時にグリーンゾーン外の民家にもロケット弾1発が着弾し、4人が負傷した。

 政府庁舎や外交施設、米国大使館があるグリーンゾーン(Green Zone)には、前日夜にも迫撃弾が撃ち込まれていた。過去2か月間でイラクの米関係施設が標的となったのは、今回で14回目。

 バグダッドの国際空港で3日、米国の無人機攻撃によりイラクのイスラム教シーア派(Shiite)武装勢力の連合体「人民動員隊(Hashed al-Shaabi)」のアブ・マフディ・ムハンディス(Abu Mahdi al-Muhandis)副司令官と、イラン革命防衛隊(IRGC)の精鋭部隊「コッズ部隊(Quds Force)」のガセム・ソレイマニ(Qasem Soleimani)司令官が死亡。これを受けて、イラクと米国の関係はいっそう悪化した。

 米国による攻撃を受け、イラク議会は5日、米軍や他の外国部隊の撤収を求める決議案を可決した。イラクでは米兵約5200人が駐屯し、イスラム過激派組織「イスラム国(IS)」の勢力回復を阻止すべくイラク部隊を支援している。これらの米兵は2014年、IS掃討のためイラク政府が受け入れた米主導の連合軍の一部として配備された。(c)AFP