【1月4日 AFP】オランダの主要都市で、無作為に選ばれたかのような標的に相次いで手紙爆弾が送りつけられ、同国の警察を困惑させている。警察当局は3日、市民に向けて警戒を呼び掛けた。

 直近の事件は首都アムステルダムにあるホテルオークラ(Hotel Okura)・アムステルダムで発生。この高級ホテルの従業員が3日朝、手紙爆弾の特徴がある不審な包みを受け取り、警察に通報。爆発物の専門家らが高級ホテルに駆け付けた。

 警察当局はその後、ツイッター(Twitter)への投稿で「包みは他の現場に届いたものと同じだった」と明かし、「ホテルから避難する必要はないが、軍の爆発物処理班が現場にいる」と述べた。

 オランダの3大都市ではここ1週間、ホテルやガソリンスタンド2か所、不動産業者、自動車の販売代理店など、少なくとも7か所に宛ててこうした包みが送付される事件が発生している。

 ロッテルダム(Rotterdam)の自動車販売代理店の店長は、公共テレビ局NOSに対し、同店の受付係が2日、包みを開いたところ「バッテリーのような何か」を目にし、警察に通報したと話した。

 警察によると、これまでに包みが爆発したことはないために被害は出ていないものの、爆発した場合には深刻なけがをする可能性があるという。

 届いた包みは全て、通常より厚みがあり、宛先が記されたシールと、差出人として同国の債権回収会社「CIB」のロゴが貼られていた。

 警察は、全ての包みが「1人の差出人からのもの」とみており、警察関係者や爆発物専門家らと共に本格的な捜査に乗り出した。(c)AFP