【12月25日 AFP】ボリビアのエボ・モラレス(Evo Morales)前大統領が24日、亡命先のアルゼンチン首都ブエノスアイレスでAFPの独占インタビューに応じ、米国がボリビアの潤沢なリチウム資源を手に入れるためにクーデターを支援し、これによって自身は退陣に追い込まれたと語った。

 ボリビア初の先住民族出身の大統領だったモラレス氏は10月、憲法に反する形で4期目の当選を果たした。この選挙には不正があったと広く非難され、抗議デモが3週間近く続いたのち、同氏は11月10日に大統領を辞任した。

 辞任以来モラレス氏は、自身はクーデターの被害者だと主張している。

「工業化された国々は競争相手が欲しくない」と語るモラレス氏は、ボリビアがリチウム採取の協力相手に米国ではなくロシアと中国を選んだことを、米政府は「許していない」と述べた。

 米国は、ボリビアには「1万6000平方キロにわたる世界最大のリチウム鉱床があることを知っている」という。

 ボリビアには確認されている中では世界最大のリチウム資源が眠っているが、低品質だと広く考えられており、同国にはリチウム資源を有効活用できるだけの基盤も不足している。

 リチウムはノート型パソコンや電気自動車などのハイテク機器に使われる電池の主原料の一つで、世界的な需要が高まるとされている。(c)AFP/Liliana SAMUEL