【12月25日 AFP】(更新)ブルキナファソ北部のスム(Soum)県アルビンダ(Arbinda)で24日朝、軍の基地と町がオートバイに乗ったイスラム過激派数十人に襲撃され、兵士7人と過激派戦闘員80人、複数の民間人が死亡した。同国軍当局が明らかにした。襲撃は数時間続き、空軍の支援を受けた部隊と憲兵隊が過激派を撃退したという。

 軍の発表の後、ブルキナファソのロシュ・カボレ(Roch Kabore)大統領は、この襲撃による民間人の死者は35人で、その大半は女性だったとツイッター(Twitter)で明らかにした。レミ・ダンジヌ(Remis Dandjinou)通信・国民議会関係相によると、死亡した民間人のうち31人が女性で、襲撃により兵士約20人が負傷したという。

 現在のところ、この攻撃を実施したと発表した組織はないが、これまでブルキナファソを攻撃してきたのは国際テロ組織アルカイダ(Al-Qaeda)やイスラム過激派組織「イスラム国(IS)」とつながりのある武装組織だとされている。

 2012年にマリ北部で武装したイスラム教徒が蜂起して以降、武装勢力による襲撃はブルキナファソやニジェールなど、サハラ(Sahara)砂漠南縁の広大な草原地帯サヘル(Sahel)地域に広がった。

 マリ、ニジェールと国境を接するブルキナファソは、マリ国内の紛争が流れ込む形で2015年の初めから頻繁にイスラム過激派の襲撃を受けており、国連(UN)によるとこれまでに700人以上が死亡、約56万人が避難生活を強いられた。攻撃は特に北部と東部で多いが、首都ワガドゥグでも3回発生している。治安当局は、今年11月以降に実施した一連の軍事作戦で、過激派約100人を殺害したとしている。(c)AFP