【12月23日 AFP】シリアの防空部隊は22日、イスラエルが発射した複数のミサイルを迎撃した。国営シリア・アラブ通信(Sana)によると、迎撃したミサイルのうち一つは首都ダマスカスの南に位置するアクラバ(Aqraba)に落下した。

 Sanaは「占領地」という言葉を使ってイスラエルを指し、「攻撃ミサイルは占領地から飛来した」と報じた。

 AFPが取材したイスラエル軍の報道官は、外国の報道機関が報じた内容に対するコメントは控えると述べた。

 在英のシリア人権監視団(Syrian Observatory for Human Rights)によると、イスラエルのミサイルはダマスカス郊外の「シリア政府とイランの拠点」を狙ったもので、3回の爆発があり、少なくともミサイル2発がアクラバ近郊に落下した。ミサイルの落下した方向に救急車が向かって行くのが確認されたという。

 2011年にシリア内戦が勃発して以来、イスラエル軍はシリア国内にあるイラン関係施設や親イランの民兵組織を狙って幾度も空爆を繰り返してきた。イランはシリアのバッシャール・アサド(Bashar al-Assad)政権と親密な関係にある。

 ユダヤ国家イスラエルの宿敵とみなされているイランやレバノンのイスラム教シーア派(Shiite)政党・武装組織ヒズボラ(Hezbollah)は、アサド政権が率いるシリア政府軍に軍事顧問や戦闘員を派遣して支援している。

 イスラエルが11月20日にもシリア政府軍を標的とした空爆を行い、外国人を含めたシリア政府軍の要員と民間人2人を合わせた計21人が犠牲になった。(c)AFP