【12月21日 AFP】米ニューヨークでの国連気候行動サミット2019(UN Climate Action Summit 2019)に続き、スペイン・マドリードで行われた気候変動枠組み条約第25回締約国会議(COP25)に参加したスウェーデンの環境活動家グレタ・トゥンベリ(Greta Thunberg)さん(16)は数か月にわたる大西洋往復の旅を終えてスウェーデンに戻り、20日に議会前でデモを行った。

 自身のトレードマークである毛糸の帽子と黄色の防水コートを身に着けたグレタさんは、一群のボディーガードに付き添われ、昨年気候変動対策を訴える単独ストライキを始めたスウェーデン議会前で、若者の環境活動家らとデモに参加した。

 グレタさんはスウェーデン通信(TT)に対し、米誌タイム(Time)による2019年の「今年の人(Person of the Year)」に選ばれたことで、「この運動に参加することへの関心を高め、やる気を起こさせることができたらと切に願う」と語り、自身の掲げる目標に注目が集まることへの期待感を示した。

 新学期の始まりの昨年8月、当時9年生だったグレタさんは教科書を自宅に置き、気候変動問題の緊急性に注目を集めようとスウェーデン議会前で座り込みのデモを始めた。

 グレタさんの「学校ストライキ」はソーシャルメディア上で広まり、世界中のメディアで大きく報じられた。その後、金曜日の授業を欠席して地球温暖化対策を求める運動「フライデーズ・フォー・フューチャー(Fridays For Future、未来のための金曜日)」が誕生した。

 しかし、今月マドリードで行われたCOP25では多くの人が求めていた合意には至らず、国連(UN)のアントニオ・グテレス(Antonio Guterres)事務総長は、行動する「機会を逸した」と失望を表明した。

 グレタさんは、今後数か月の予定については明らかにしていないが、グレタさんのインスタグラム(Instagram)のアカウントには「おかえり」という書き込みも見られ、スウェーデンにいるファンや支持者たちはグレタさんの帰国を喜んでいるようだ。(c)AFP