【12月20日 AFP】ラグビースコットランド代表でキャプテンとしての最多出場記録を持つSHグレイグ・レイドロー(Greig Laidlaw)が19日、代表からの引退を発表し、その決断について「信じられないほど難しい」ものだったと語った。

 2010年10月の代表デビュー以降、76キャップを誇る34歳のレイドローは39試合で主将を務め、これまでに記録した計714得点は同代表史上2番目の数字となっている。

 スコットランドはW杯日本大会(Rugby World Cup 2019)でプールステージ敗退という期待外れの結果に終わり、大会後には元キャプテンのFLジョン・バークレー(John Barclay)やWTBトミー・シーモア(Tommy Seymour)が代表引退を発表していたが、フランスリーグ・トップ14のクレルモン・オーヴェルニュ(Clermont Auvergne)に所属するレイドローもそれに続いた。

 スコットランドラグビー協会(SRU)が公開した発表文の中で、レイドローは「この決断は気持ちの面で信じられないほど難しいものだったが、私が代表チームでのプレーから学んだことや現在のチームの立ち位置をよく考えると、まっとうな判断だ」と記した。

「主将として母国を勝利に導くことは、子どものころからの夢だった」

「ラグビーファミリーと共に緊張感で満たされたあのトンネルに立ち、マレーフィールド(Murrayfield)のピッチにチームメートを先導して立つことが二度とないというのは、信じられないほど難しい」

 2013年の南アフリカ戦で初めてスコットランドのキャプテンを務めたレイドローは、2023年に行われるW杯フランス大会(Rugby World Cup 2023)に向け、グレガー・タウンセンド(Gregor Townsend)ヘッドコーチ(HC)にチームを新たに強化する機会を与えるには、自身のような選手が代表チームから離れるのが合理的だと語った。

「心と体はプレーできる状態だが、自分の頭はチームを再建させるときだと言っている」「スコットランドの現在地という点では、前に進む時期に来ている」

 現役引退後にはビジネス界への転身を心に描いているレイドローに対し、タウンセンドHCはこれ以上ないほどの敬意を表した。

「スタンドオフ(SO)として代表でのキャリアをスタートさせ、その後9番(スクラムハーフ)のジャージーをつかんだことは、彼がどれほど並外れたラグビー選手であるか、またスコットランドにとってどれほど偉大なプレーヤーだったかを示している」

「多くの試合でキャプテンを務めることで、まさに彼は歴代の主将の中でも最も偉大な選手の一人になった」 (c)AFP