【12月20日 AFP】混乱が続くレバノンのミシェル・アウン(Michel Aoun)大統領は19日、学者で元教育相のハッサン・ディアブ(Hassan Diab)氏(60)を新首相に指名した。ディアブ氏は、イスラム教シーア派(Shiite)組織ヒズボラ(Hezbollah)に近いとされる。新首相の選出により、約2か月間続いた政治論争に終止符が打たれる。

 10月に辞任を表明したサード・ハリリ(Saad Hariri)首相の後任となるディアブ氏は、ベイルート・アメリカン大学(AUB)の工学教授で知名度は低い。国内では反政府デモが続き、1975年から1990年まで続いた内戦以来最悪の経済危機に見舞われている。

 ディアブ氏は指名を受け、「できるだけ早く」組閣すると表明。21日に各政党や民衆運動の代表者らと協議を開始すると述べた。

 また、反政府デモの参加者らに対し「蜂起は私の意見を代弁している」と呼び掛け、彼らの主張は「(抗議が始まった)10月17日前の状況に戻ることをレバノン国民はもはや許さないという警告であり続けるべきだ」と述べた。(c)AFP/Layal Abou Rahal and Hashem Osseiran